タクシーにのせて
自転車がパンクしてしまったので、駅まで歩いて通っている。
たまたま、個人タクシーの出勤時に居合わせた。
妻らしき人とガラス越しに話し、私を追い越して大通りの方へ消える。
いつか、離婚した女社長か誰かが子供を預けたいと思い、「個人タクシーの家の主婦だったら時間があるだろう」と片っ端から個人タクシーの家を訪ねた。という体験談を読んで、個人タクシーはなぜか寂しい感情と結びついてしまった。夜に他人の子供を預かれる主婦、の像として。
タクシーの出勤を見たのは、今日が初めて。
最近、世の中の営みを垣間見るたびに、なぜか胸がつまる。
有刺鉄線にくくり付けられた、季節外れのクリスマスリースとか。
職人さんの、味噌汁が入れられるポットみたいなお弁当箱のこととか。
東京駅の、“ごまたまご”のお土産売り場とか。
しかしながら!感傷は後を追ってやってくるもの。
私の時間は感傷なぞしている場合じゃない。
世の中が足音を立てながら近づいてくるのを、
私は応じて歩を進めなければいけない。
夜の住宅街は、浮遊してる。
どこかから聞こえてきたメロディーの続きを口ずさむ。
両手を広げて歩いてみる。
向かいに赤い屋根の家が見える。
いつかは私も、ああいう家を持つのだろうか。
by la-vie-a-tokyo
| 2006-06-05 22:10
6年ぶりにブログ再開です。マイ『「自分」整理術』を書いていきます。秘書検定1級、ソムリエ協会No.20783。座右の銘「思考する者もいれば、行動する者もいると言うが、真の人間の条件とは、手で考えることだ」
by la-vie-a-tokyo
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